オペラ・オペレッタ訳詞家の書斎

「オペラを日本語でわかりたい」三浦真弓の公開データベース

リヒャルト・シュトラウス《ばらの騎士》

Richard Strauss: Der Rosenkavalier(3幕のオペラ;ドイツ語)
(Hugo von Hofmannsthal 台本)

鑑賞

  • 2016/9/29 演奏会形式 @ BSO定期
  • 2016/10/1 演奏会形式 @ BSO定期

参考文献

 例をあげると、リヒャルト・シュトラウスの『薔薇の騎士』第一幕に、主人公が演劇的な独白をする有名な場面がありますが、そこで、元帥夫人は若い燕オクタヴィアンに、老いていくことが恐くてたまらないと語ります。「ときどき真夜中に起きては、寝室の時計がカチカチいうのを止めるのよ」と言うまさしくそのとき、オーケストラがそれまで出していたカチカチという音もまた止まってしまうのです。その瞬間私たちには、彼女が真夜中に徘徊するのは時間を止めたかったからなのだということがわかります。私たちは、彼女が無情な時の流れに恐れを抱いていたことを理解し、私たち自身もまた老いていく身であることを思い知らされるのです。ここでは明らかに、言葉と音楽が結合することが、オペラに、観る人を楽しませ魅了するまたとない力を与え、さらには、オペラを奥の深い意味のあるものにしているのです。
(p.15;太字引用者)

オペラへの招待

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